平均年齢70歳の男性たちの料理サークル「おとこの台所」。
8月1日発行の情報誌「小さな親切」（夏号・No.503）では『おとこの台所・上北沢』を訪問し、美味しいお料理もいただいて、そのレポートを掲載しています。ここでは情報誌の限られた誌面では伝えきれなかった、メンバー方の生の声をお伝えします。
第2回
昔は女の井戸端会議。今や「おとこの台所」会議 小山芳郎さん
「おとこの台所」に入って初めて料理を作ったという小山さん。入会のきっかけは奥さんの一言でした。
「『もしも、私が先に逝ったら、食べ物も作れないんじゃ困るでしょう。こういう会があるからお行きなさいな』っていう訳ですよ。本当はめんどくさいから、僕に作らせようっていう魂胆なんじゃないかと思うんですけれどね」
なんだか、落語に出てくる夫婦の会話みたいですが、本当は息のあったご夫婦なのではないかと感じます。
それから、2年半。ここでの修行の結果、料理もちょっとはできるようになったようで、ご家庭でも作るようになりました。
「でも、家内に褒められたことは一度もないですね。もっとも、私もその前の数十年間、家内の料理をほめたことがなかったかもしれないんでおあいこですな。料理はなかなか難しいです。でも、ここは本当に楽しい」
小山さんによれば、この会の良さは料理を作ることよりも、作りながら新しく知り合えた友人たちと話をすることにあるのだそうです。世間話、ニュースの話などなど、いろいろな人生を送ってきた人たちと話すことが新鮮な楽しさになっているのです。
「ここではみな平等で、偉ぶる人もいない。和気あいあいと話ができるわけ。昔は女の井戸端会議とか言いましたけれど、今は『おとこの台所』会議ですよ」
何よりも「食」を媒介としているのがいいのだとか。若かりし頃経験した部活動の合宿のノリになるのだそうです。それで楽しさは伝わってきますね。
★「おとこの台所」に関するもっと詳しい情報はこちらから。料理作り以外のいろいろな活動も紹介されています。
おとこの台所 公式サイト
☆メニューの中から、「ピリ辛鶏のレタス巻き」のレシピを『小さな親切』誌春号（No.503）に掲載中。ご希望の方は下記までご連絡ください。
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