今年、アメリカのオバマ大統領が訪れ大きな話題となった、広島平和記念公園。
世界の恒久平和の願いが込められたこの場所は、毎日のように多くの人々が訪れますが、それを感じさせないくらい、ごみが少なく、美しい場所です。
特別な日に清掃するのではなく、訪れる方が気持ちよく時間を過ごせるよう、日頃から整えているからではないでしょうか。
そんな広島では年に一度、広島市主催の「ごみゼロ・クリーンウォーク」を開催。「小さな親切」運動広島県本部(事務局:もみじ銀行)も運営団体のメンバーとして毎年活動しています。
今年の実施日は6月5日(日)。しかし、なんと前日は大雨、当日も目覚めたら雨…本当に開催できるのかとドキドキしましたが、開始直前に奇跡的に雨が上がり、無事開催となりました。
当日、約6,000名の参加者は市内約20ヶ所からスタート、全員が集まるゴール地点をめざし、清掃します。たくさんの「小さな親切」運動会員企業のみなさまが参加する中、ごみ袋を提供いただいている日本たばこ産業㈱の中国支社のみなさんや男子バレーボールチーム・JTサンダーズの選手たちの姿もあります。取材班は、JTのみなさんに密着、当日の様子を取材しました。
JTのみなさんが清掃したのは、広島のシンボルロード平和大通りの西端から歓楽街として知られている薬研堀通りを抜けるルート。平和大通り沿いの芝生の歩道では、みなさん、小さなごみを目ざとく発見。水たまりをよけながら足を止め、拾い上げていきます。
市内中心部を清掃するこのクリーン作戦、すべての道路を規制するわけにいきません。そのため、警察官が各ルートに配置、つねに参加者を見守ってくれていました!
薬研堀通りは日頃からごみが多く、JTのみなさんも、月に1回、飲食店組合の方たちと清掃を行っているそう。それでも日曜の朝は週末でにぎわった前日の名残があちこちに。しかも朝まで雨が降っていたため、紙ごみは道路にへばりつき、本当にとりづらい。
背の高いサンダーズの選手たちは、大きな体を折り曲げ、なんとかごみを拾います。ごみを捨てるのは簡単でも、拾うのはとても大変です。
清掃終了後、選手にお話をうかがうと、「ゴール地点に着いたら、自分たちだけじゃなくたくさんの人たちが、広島に来る人のために街をきれいにしようとがんばっていた。みんなできれいにしたいと思えることがいい」とおっしゃいました。自分たちの住む街に訪れる人を想って清掃活動をする…誰かを想って何かをする、まさにおもてなしの気持ちですよね。
広島県本部の森本弘道県代表(もみじ銀行特別顧問)も「ごみ拾いはやればできる、簡単なこと。心の教育でもあるので、子どもたちがもっと参加するといい」と話してくださいました。本当に、ぜひ次の世代につなげていきたい想いです。
サミットは終わりましたが、4年後には東京オリンピックが開催されます。また多くの海外の方が訪日されますね。日本の美しい街並みは、日本人のおもてなしの心からできているのだと思います。ごみを拾うことは、誰でも、すぐに始めることができます。あなたのおもてなしの心、少し形にしてみませんか。
☆「伊勢志摩サミット開催記念」として実施している今年の日本列島クリーン大作戦。サミット開催地、三重県での活動の様子はこちらから。