いじめの証拠収集等を行い、解決に向けてサポートする活動を行っている阿部泰尚さん(NPO法人ユース・ガーディアン代表理事)を取材しました。
5月19日(日)、「NHKスペシャル 子どもの声なき声~いじめと探偵~行き場失った“助けて”」で、現代のいじめ問題と阿部さんの活動が紹介されましたので、ご覧になった方も多いかもしれません。
今回のインタビューでは、探偵である阿部さんが、いじめ問題に関わるようになったきっかけや、印象的な事例、いじめを無くすにはどうしたらよいのか…など、興味深いお話をいろいろお話しくださいましたが、阿部さんが関わった凄惨ないじめの実態には、度々声を失ってしまいました。
いじめは「子ども」だけの問題ではなく、「大人」の問題である、という阿部さん。いじめの解決には、保護者や学校の先生だけではなく地域の大人が果たす役割も多いといいます。
子どもの自殺が急増する夏休み明け。ユース・ガーディアンは他の団体と協力し、「いじめ防止のための共同宣言」を発表し、いじめに悩む子どもに、学校以外でも相談できるところや逃げる場のあることを知らせています。
インタビューの最後に、いじめに悩む子どもたちへ「何があっても生きていてほしい」と語った阿部さん。共同宣言にもその願いが込められています。
※インタビューの詳細は、情報誌「小さな親切」秋号(11/1発行)に掲載しますので、ぜひお読みください。
「いじめ自殺防止のための共同宣言」(本文)
学校に行きたくなかったら、行かなくてもいい。
学校が君にとっての地獄なら、行かなくてもいい。
ただ、教えてほしい、何があったのか?何が起きたのか?
もし、今、話すことがつらかったら、話せるときまで私たちは待っている。
命はリセットできない。
想像してほしい。君がいなくなってしまったら、君の大好きな人たちがどれだけ悲しむのか。
君につらい思いをさせた人たちは反省するのか?罪を償うのか?
逃げる場所は必ずある。
もしも、君が逃げるなら、この宣言に賛同したすべての団体とすべての人たちが、君の逃げ場を探す。
もしも、君が戦うのなら、この宣言に賛同したすべての団体とすべての人たちが、君を徹底的にサポートする。
私たちは、君が声をあげてくれないと、君を見つけ出すことができない。
だから教えてほしい。
私たちは、君の話を聴く。
君の元へ駆けつけて、直接助けることもできる。
だから、ちょっとだけ勇気を出して連絡してほしい。
一人では大変なら、私たちに連絡してくれればいい。
必ず、その勇気に応えるサポートをする。
いじめ自殺防止のための共同宣言について
「いじめSOS」NPO法人ユース・ガーディアン