近所づきあいが避難(ひなん)生活をささえてくれました(その3)

宮城県(みやぎけん)看護師(かんごし)さんの話(その3)

【みんなでいっしょに、不安な気持ちをのりこえて】

電気はこない、情報もない、まっくらな夜は不安の気持ちを大きくします。

津波(つなみ)被害(ひがい)が少なかった家(1階はだめでも、2階は使えるなど)の人は、当初避難所(ひなんじょ)には来ていませんでした。でも、その人たちも不安な夜にたえられなくなったのか、お年寄りを中心に避難所に集まり始めました。

大ぜいの人がくらす避難所生活は決して楽ではありませんでしたが、避難所は顔見知りの人が多いので、みんな「おはよう」「おやすみ」といったあいさつをかわしながらくらしていました。それが不安を軽くすることにもつながったと思います。

また、食料配布も公平にできました。自分の家から持ってきた食料も、分け合っていたくらいでしたから、支えんの物資も当然のように公平に分けられました。

他の避難所では食料をひとりじめする人がいた・・・という話を聞きましたが、わたしたちの避難所ではそういったことはありませんでした。本部につめた先生方が中心となって、いっかつで管理したのも良かったと思います。

避難所には介護(かいご)が必要だけれども、家族がいっしょに避難できなかった人もいて、そうした方々は近所の人が助けていました。おむつ介助(かいじょ)も行う場合もありました。

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