ひとふでがきって実はかんたん。 「クイズえほん」 を作っちゃおう!

平成27年1月15日(木)・16日(金)、二日にわたって開催した、工作教室の様子をレポート!今回は、福島市内のふたつの小学校で行いました。

福島市立佐原小学校、余目小学校東京からやってきた先生の名前は、有賀忍(ありが しのぶ)さん。
でも先生は、「 “ちゃんしの”ってよんでね。先生なんて呼ばなくていい。有賀もいらない。しのぶだから、しのちゃん。それをひっくり返して、“ちゃ・ん・し・の”です!」
と、自己紹介してくれました。

「へんな名前~」「先生をそんな名前で呼んでいいの?」ってみんな言っていたけど、“ちゃんしの”はなんと、ネームプレートまで作っていたのです。

それでは、やることの発表!

「えほんをつくろう!けいとでひとふでがき」

?! 『毛糸!ひとふでがき?クイズ絵本!?なんだかおもしろそうな、むずかしそうな…。一体どんなことをやるのかな、絵本なんて作れるのかなあ』なんて子どもたちが思っていたら、ちゃんしのはとっても意外なことを言い出しました。

福島市立佐原小学校、余目小学校3「その前に、体を動かします!ゾウさん体操をします」
絵本を作るのに、体操?ゾウさんってあの動物の?
あたまの中が、ハテナでいっぱいになった子どもたちに、ちゃんしのはゾウさんのお面を配ります。
「ゾウさんに目を入れてみて!どんな形でもいいよ」
子どもたちは、好きな表情のゾウさんを作ります。

自分だけのこのお面をあたまにつけ、みんなゾウさんになったところで、ちゃんしのゾウさんが言いました。

「このゾウさんは、ただのゾウさんじゃないよ。“○○するゾウ!”のゾウさん。食べるゾウ!かな、寝るゾウ!かな、走るゾウかな?」

そうか、いろんなゾウさんがいるんですね。

「ちゃんしののゾウさんは、作るゾウ!遊ぶゾウ!がんばるゾウ!」と、腕を上げ下げ。なんだか楽しそう。みんなもいっしょに大きな声で「作るゾウ!遊ぶゾウ!がんばるゾウ!」と何回もくりかえします。

福島市立佐原小学校、余目小学校4はー、声を出すって気もちいい。
終わるころにはみんな、体も心もリラックス。
よし、じゃあはりきって絵本作り楽しむゾウ!

…ところで、ひとふでがきってどう書くの?クイズってどう作るの?

またまたみんなの中にハテナが浮かびます。
そこで、ちゃんしのが助けを出します。大きな紙に、まずはかんたんなもの、と言って「空のくも」を書いてくれました。そしてこれが答えになるようなクイズを考えます。

みんなが考えてくれた、「くも」が答えになる質問は、「空にフワフワうかぶもの」「空で形をかえるもの」「大きなわたあめみたいなものなーんだ」だって。なるほどー。

この答えと質問を、本のページになる画用紙に書いていきます。

福島市立佐原小学校、余目小学校5本当は、全部オリジナルクイズにしたいけど、いきなりではなかなかむずかしい。そこでまずはクイズ作りになれるよう、ちゃんしのがいろいろな“お題”を持ってきてくれました。「かさ」や「さかな」や「ハート」など。そしてひとふでがきの、書き方の手本も見せてくれました。
みんな、ねっしんに見て自分が作りたいものの参考にしています。

福島市立佐原小学校、余目小学校6ひとふでで、どうやって書けばいいかわからない、そんなお友達は、「ちゃんしのー」と声をかけます。ちゃんしのは、とってもていねいに教えてくれるので、みんな、みるみるうちに上手になっていましたよ。

だいたいの形が決まったら、下書きするようにのりをつけ、その上に毛糸をのせていきます。絵具やクレヨンの代わりに、毛糸を使う、という感じです。

毛糸はグニャグニャして、なかなか思いどおりの形になりません。でもそれがおもしろい。たくさんのクイズが続々とできあがっていきます。ちゃんしのの“お題”に慣れてきたら、次は自分の好きなものを書いてみます。

メロン、かえる、ツチノコ、ハンバーグ・・・なんでもありです。

みんなの想像力が、どんどん広がっていきます。

そしてこれが1人20枚くらい。わー、ずいぶんたくさんできたね!
福島市立佐原小学校、余目小学校7

ではいよいよ、“製本”していきます。製本は、紙をとじて本にすること。

自分が作った20枚のクイズをまとめて、表紙をつけてホチキスでとめ、タイトルを書きます。そして、裏側には“奥付”をはります。奥付にはタイトルや作った日、自分の考えた出版社の名前などを書くのです。

すごい、大人みたいですね! これで世界に1冊だけのクイズ絵本のできあがりです。

福島市立佐原小学校、余目小学校8福島市立佐原小学校、余目小学校9

「この時間がずっと続くといいのにー」って言ってたお友達もいました。本当に楽しかったね。ちゃんしのも、とーっても楽しかったそうです。 あっちからも、こっちからも「ちゃんしのー」の声がとびかう、元気な工作教室のレポートでした。

楽しい絵本作りは、こちらに作り方を紹介しています。おうちの人と、いっしょに作ってみてね。

 


実施概要
主催:公益社団法人「小さな親切」運動本部
補助団体:公益財団法人JKA
協力:「小さな親切運動」福島県本部(東邦銀行)
講師:有賀忍(江戸川大学こどもコミュニケーション学科客員教授)
参加協力:福島市立佐原小学校、福島市立余目小学校
日時:平成27年1月15日(木)、16日(金)
場所:佐原小学校(15日)、余目小学校(16日)